別名アラパイマ。南米アマゾン盆地の熱帯雨林地帯の河川やその周辺の湖と湿地を回遊し、肺呼吸を行う。世界最大級の淡水魚であるこの巨大魚は、最大で体長2.75メートル、体重200キロにもなる。うろこで覆われた幅広で灰色の魚体を持ち、その頭部は先細になっている。
潜ろうと思えば10分から20分ぐらいは水中で活動できるが、水面の近くにとどまってエサを捕まえたり、頻繁に浮かび上がっては咳のような独特な音を出して呼吸したりする習性を持つ。主に魚を捕食するが、時には水面近くにいる鳥を捕まえて食べることもわかっている。
ピラルクーが水面近くにいるということは、人間という敵の攻撃を受けやすいということでもある。モリに狙われやすいのだ。現地の一部のコミュニティでは、ピラルクーの肉と舌は食用として消費され、大きなうろこは装身具などの素材として使われている。
アマゾン川の季節的な氾濫は、ピラルクーの繁殖サイクルに組み込まれている。水位の低い時期(2月~4月)にピラルクーは産卵床を作ると、メスはそこで卵を産み、水位が上昇して成長しやすい浸水状態になると卵の孵化が始まる。オスの成魚は、繁殖活動において特異な役割を果たす。何万個の卵を口の中に抱えて積極的に保護し、必要に応じて卵を移動させるのだ。
この巨大魚の生息地は比較的守られているが、乱獲は深刻な問題になっていて、南アメリカの一部の関係当局が法的に保護しようとしている。