マングースの近縁種であるフォッサは、インド洋に浮かぶマダガスカル島の固有種だ。鼻からしっぽの先までが約2メートル、体重12キロにもなるフォッサは、仲間のマングースにはほとんど似ておらず、ネコのように細身だ。
フォッサはマダガスカルに生息する最大の肉食動物で、食物連鎖の頂点に立つ。キツネザルをはじめ、そのツメで捕らえられるものなら野生のブタからネズミまで何でも食べることが知られている。マングースよりもネコに似ており、引っ込められるツメと、ネコのような鋭い歯を持っている。毛皮は赤褐色で、鼻先はイヌに似ている。また、木立の中での活動や狩りに役に立つ長いしっぽがある。しっぽを巧みに使って木々の間を素早く移動するため、フォッサの観察や調査を行うのは容易でない。
フォッサはあまりその姿を現さず、単独で行動し、木の上と地上の両方で暮らす。夜も昼も活動し、メスは年に1度、2〜4頭の子どもを産む。生後3年ほどで成体となる。
マダガスカルにはたくさんの種類の動植物が生息するが、フォッサの好物であるキツネザル類を含め、多くの種はこの島の固有種である。人間がこの島に初めてやって来たのは2000年ほど前とされているが、彼らはゴリラほどの大きさのキツネザルや体高3メートルもある飛べない鳥など、現在は絶滅した動物たちが織り成す不思議な世界に出会っていただろう。
現在、生息地の減少が原因でフォッサは絶滅の危機に瀕している。彼らが唯一のすみかとするマダガスカルの原生林はかつての10%も残っていない。