ヌートリアは水かきを持つ大型の齧歯(げっし)動物であり、陸上よりも水中で俊敏に動くことができる。川の土手や湖畔、湿地帯の穴や巣で生活している。泳ぎは非常に上手く、5分間も潜っていられる。
ヌートリアは雑食で、水生植物やその根を最も好む。また、巻貝やイガイなどの小さな生物も食べる。極めて社会性が高く、大きなコロニーを形成することもある。年に数回出産し、1度に5〜7匹の子どもを産む。子どもの成長は速く、母親と一緒にいるのは最初の1〜2カ月だけである。農作物に味をしめたために、ヌートリアの増加が問題になっている地域もある。
ヌートリアの外毛は、黄色か茶色でゴワゴワとして魅力的ではないが、その下には柔らかで上質な毛が隠されている。このヌートリアの毛皮は服飾材料として人気が高く、この毛皮のために飼育や捕獲が行われる。
かつては南アメリカ南部にしか生息していなかったが、毛皮をとるために家畜化され、世界各地に持ち込まれた。今ではカナダやアメリカの十数州を含む多くの地域で、毛皮工場の飼育場から逃げ出したヌートリアが野生化し、付近の新しいすみかで数を増やしている。