トロオドン・フォルモススは、小さいコエルロサウルス類の恐竜で、現代の鳥と同じ進化系統に分類される。巣にいる親と卵の化石が発見されており、その繁殖方法がワニ類や鳥類の繁殖方法に似ていることで注目を集めた。
科学者は、トロオドンが地上の巣に一定周期ごとに2個の卵を産み、体温で温めて孵化させたと考える。この行動は、トロオドン以前に存在していた近縁種(ワニ類)とその後に現れた近縁種(鳥)とを結ぶ、進化における重要な役割を担っていた可能性を示す。
トロオドンは、小さい体のわりには脳が大きく、恐竜の中で最も賢い種の1つであったと思われる。その脳が体に占める比率は現存する爬虫類より大きく、比率が近い現代の鳥と同じくらいの知能を持っていたものと考えられる。
トロオドンは、2本の長い後ろ足で歩き、小さなトカゲや哺乳類、無脊椎動物などを食べていた。狩りをするときには、暗闇でも視力を発揮する大きな両目と3本の指のある前足が役に立っていたと考えられている。