トゥソテウティス・ロンガは巨大なイカであった。現代の海に生息するダイオウイカとほぼ同じ大きさで、伸ばした触手を含む体長は8〜11メートルほどだったと推測されている。現代のダイオウイカ同様、トゥソテウティスには外殻がなかった。そのため、体を支えていた硬い軟甲の発見からのみ、その存在が分かっている。軟甲は背骨に似ていて、キチンと呼ばれるデリケートな貝に似た物質でできていた。
ペンは肉厚の体を支え、その体には大きな目や鋭い口先があった。恐らく10本あったと考えられる腕には吸盤が並び、この腕のおかげで、トゥソテウティスは白亜紀後期の海で恐るべき捕食動物だっただろう。自分より小さい頭足類や魚類を主食にし、また、深海に迷い込んだ小型の海生爬虫類も食べていたのではないかと考えられている。
トゥソテウティスは、下半身にあった水管から水を噴出し、ジェット推進で移動していた。また、黒い墨を噴出して、モササウルスの一種ティロサウルスやキモリクティスと呼ばれるカマスに似た魚など天敵の目をくらまして混乱させ、逃げ延びることもあったに違いない。