オサガメは地球上で最も深刻な絶滅の危機にある生物の1つである。爬虫類の遺物ともいうべきオサガメは、1億年以上も前から地球上に生息にしている。当時生きていた生物でいまも存在する生物はオサガメだけだ。恐竜の絶滅期をも生き延びたオサガメだが、現在、絶滅の危機に瀕している。
地球上で最大のカメであり、体長約3メートルまで成長し、体重は900キロを超える。寿命は45年以上だが、釣り糸や網などの人的脅威によって、多くのオサガメが寿命以前に死を迎えている。ほかにも卵の違法採取や営巣地の破壊といった脅威がある。孵化したばかりの幼生は、海岸沿いのネオンに引き付けられて海から離れてしまい命を落とすことも多い。また海に浮かぶプラスチックのゴミを好物のクラゲと間違えて食べ、何百もの個体が死に至っている。
オサガメは全体でみると、成体になるまで生き残るのは1000匹に1匹の割合である。産卵を行うメスの個体数は世界全体で年間2万6000〜4万3000匹と推定されているが、その数は急激に減少していて、生息地全体で絶滅寸前の状態にある。
ほかのウミガメは硬く骨のような甲羅を持つが、オサガメの甲羅は黒く滑らかで柔らかく、触るとゴムのような感触である。オサガメは、カメの中で最も深い水深1230メートルまで潜ることができ、最高で30分以上も潜ることができる。
オサガメの生息地は広く、大西洋や太平洋、インド洋の熱帯および温帯の海域にわたる。しかしほかの爬虫類とは異なり、オサガメは体温を水温より上に保つことができるので、北はカナダのブリティッシュ・コロンビア州、南は南アフリカの喜望峰などの氷に覆われた海でも発見されている。