今、注目されるエネルギー源
1時間の間に地球上に降り注ぐ太陽光をすべてエネルギーに変換すると、世界中で1年間に消費されるエネルギー量に相当する。現在、太陽エネルギーの活用によって生み出されるエネルギー量は、まだ地球全体のエネルギー需要の10分の1にも満たない。
太陽エネルギーを利用した製品としては、いわゆる太陽光電池やソーラーパネルがよく知られている。ほかにも、宇宙探査機、太陽光発電式屋根材や携帯型計算機などが挙げられる。太陽光電池のセルは、コンピュータ・チップなどに使用されている半導体でできている。セルに太陽光が照射されると、原子から解放された電子がはじき出され、セルの内部を電子が移動することにより、電流が流れるという仕組みだ。
太陽エネルギーを利用したより規模の大きな施設としては、太陽熱発電所が挙げられる。太陽熱発電所では、太陽光エネルギーを凝縮して熱源として利用するために、さまざまな技術を利用している。この熱は水を沸騰するために用いられ、発生した蒸気で蒸気タービンを回して発電する。発電方式は火力発電所や原子力発電所とほぼ同じで、何千もの家庭に供給できるだけの電力を作ることが可能だ。
太陽エネルギー技術の1つに、鏡材でU字型の細長い容器を作り、容器の中を通る油管に太陽光を集光させる方法がある。太陽熱で熱せられた油を利用して、発電に利用する水を沸騰させるのだ。そのほかに、可動式の鏡材を利用して、受光部が設置された集光塔に太陽光を集光させる方法もある。受光部の内部を流れる融解塩を熱することで、発電機を稼働させるわけだ。
太陽エネルギーを受動的に利用した技術もある。例えば、建物の太陽光が当たる側に大きな窓を設置し、床や壁に熱吸収材を使用する。夜になると、熱吸収材の表面から熱が放出され、建物内の温度を維持することができる。同様に熱吸収板を屋根材として使用することで、管内の水を温め、家庭に温水を供給する方法もある。
太陽エネルギーは、環境汚染もなく、一般的には騒音も発生しないため、無尽蔵のエネルギー源として重宝されている。技術の応用範囲も多岐にわたる。例えば、太陽光電池を利用すれば、宇宙空間やロッキー山脈の地下などでも、街中の建物や最新の電気自動車と同じくらい簡単に発電が可能だ。
しかし、太陽エネルギーはバッテリーのような蓄電装置がなければ夜間に利用することはできない。また曇りの日は、日中、エネルギー量が不安定になることもある。さらに、太陽エネルギー技術の利用には非常にコストが掛かり、多くの人々が利用できるだけの太陽エネルギーを収集するには広大な面積の陸地が必要となる。
このような欠点にもかかわらず、太陽エネルギーの利用率は過去15年間で約20%も上昇している。その理由としては、コスト・パフォーマンスが改善されたことと、エネルギー効率が向上したことが挙げられる。太陽光電池の主な市場は、日本やドイツ、アメリカである。税制上の優遇措置を考慮すると、太陽光発電は5~10年で採算が取れる見込みだ。














